フェイルセーフとは?

フェイルセーフとは安全な方向へ制御を行う考えの事を指します。

本来的には人命などに関わる要素がある場合、危険を避ける方向への作用の仕方を行う事です。

自動車の場合、例えば… 

エンジンに何かしらの不具合や不調が発生したとします。その際にエンジンに備え付けられているセンサー類が異常を感知し、アクセルを踏んでもエンジン回転が上がらないように制御したりするのがフェイルセーフとなります。

エンジンに不具合や不調が発生したのを感知したにも関わらず通常の走行を続けるとどうなるでしょう?

走り続けることによりエンジンに致命的なダメージを与えてしまうかもしれません。そういったことを防ぐ為にフェイルセーフの概念が用いられています。

 

フェイルセーフの概念は皆さんの日常生活に深く入り込んでいます。

電車のドアなども一例です。電車のドアはエアー圧(空気圧)で開閉を制御していますが、エアーを送り込む装置が故障したらどうなるでしょう?

エアーを送り込んでドアを閉める設計になっていると装置に故障が発生した場合、ドアが開いてしまいます。走行中でしたら大変なことになります。では、ドアを開ける際にエアーを使って開ける設計ならどうでしょう?装置に故障が発生した場合はドアが開かないという事になります。

その方がより安全ですね。

 

フェイルセーフという概念は日常生活により安全をもたらしてくれる考えとなりますが、自動車の場合に困るのが道路の真ん中などで車両が止まってしまう事です。高速道路でしたら追突される危険もあります。

そうならないようにフェイルセーフが介入する際は、『走れなくはないがエンジンが高回転まで吹けない』と、いった制御となるのです。

 

そうはいっても、物理的に部品が破損してしまった場合はフェイルセーフの概念があっても対処は出来ません。

 

クーリングエアーアウトレットの役割

上記で触れたようにフェイルセーフの概念は大切な車両を壊さないように守ってくれる優れた制御です。

しかし、安全マージンを大きく取ったフェイルセーフは時折弊害をもたらします。

アルピーヌA110の場合は特にトランスミッション保護の概念が強く、EDCオイル(トランスミッションオイル)が一定以上の温度となるとフェイルセーフが介入します。

製造メーカーの考えとして、これ以上油温が上がってしまうとトランスミッションやクラッチの設計耐久値を超えてしまい部品破損や著しい消耗が発生すると考えているためです。

当然、一定以上の温度にならなければフェールセーフが介入しないわけですが、真夏のサーキット走行などではあっと言う間に上限温度に到達してしまいます。そうなれば貴重な走行時間を大幅に失う事となります。

根本的な解決策としてはトランスミッションオイルクーラーの設置が最も効果的です。しかし、作業としては大げさな部類に入るのも事実です。よって、当社では気軽に手が出しやすいクーリングエアーアウトレットを設計したのが開発の背景となります。

フェイルセーフ介入となる温度上昇までの時間稼ぎには非常に有効な手段となるでしょう。

また、トランスミッションだけでなくエンジンルーム内のパーツすべてに有効に働くのもポイントです。

そのため、サーキット走行等を行わなくても各部の負担軽減に大きく貢献できることが出来るでしょう。