アルピーヌA110に限らず、近年のヨーロッパ車や一部の日本車にはGPF機能を持たせた触媒が搭載されるようになりました。この触媒は今までは捕捉できなかった微粒子を捕捉出来るなど浄化性能は向上していますが、如何せんスポーツ走行は苦手です。触媒のフィルター効果が強いことから熱溜まりと圧損が大きく、サーキット走行など排圧負荷が大きい状態が続くと割れたり溶けてしまったりします。ディーゼル用DPF触媒が破損するのと同じようなイメージだと思って構いません。なお、GPF触媒に破損の兆候が見られると以下のような症状が発生します。
当社へのお問合せでは同一車両で2度の触媒破損となった方もいます。それではせっかくのアルピーヌも安心してサーキットに繰り出せません。よって、それを解消したくMETALキャタライザーへの置き換えメニューを設定いたしました。
ただし、そのままMETALキャタライザーへの置き換えでは問題が発生します。
METALキャタライザーへの置き換えにより排気効率が大幅に向上するに伴い、GPF差圧センサー及びGPF温度センサーがエラー判定を出してしまいます。排気圧力前後差や排気温度前後差でGPFの不具合を感知しているためです。そのため、ECUデータの書き換えにて正常な判定とする必要が出てくるのです。
なお、同時に250キロで作動するスピードリミッターも解除しています。
METALキャタライザーへの置き換え及びECU書き換えは以下のデメリットがあります。
1. サーキット走行を行った時点でメーカー保証対象外となるためご理解ください。
2. リコール等でECU書き換えが行われた場合は新データに対して再書き換えを当社が行いますのでご安心ください。
なお、その際は別途手数料が発生する可能性があります。
※メーカーリプロとは?:車両メーカーが何らかの理由でECUデータの書き換えを行うことを指します。
METALキャタライザーへの置き換え及びECU書き換えは以下の強力なメリットがあります。
1. 一生壊れないわけではありません。寿命は存在します。
2. 低中速からピックアップが向上し、レッドゾーンまでブーストが垂れずに維持されます。
3. 大型サーキットを走る方には大きな恩恵となります
4.排気温度が70℃程度下がります。比例してエンジンルーム温度も下がります。